立川談志一門会memo

有楽町よみうりホール(1100席満席)

談慶「看板のピン」
まくら「立川流は落語界の北朝鮮。カリスマ指導者の下、弟子たちは貧困生活を余儀なくされる」テンポはいいし上手いけど・・・「きかせるねぇ」ってところがない。

談春「鰻の幇間(うなぎのたいこ)」
まくら「談慶さんは、慶応大学経済学部卒、ワコールに入社というエリート。立川流の二つ目はそういう人が揃ってます。なんでしょうね、落語に色気がありながら、踏ん切りつかなくて保険かけておくんでしょうね。」
幇間のはなしは苦手だ。談春志ん朝、小朝に似た芸風ながら、独りよがりの苛立つ話の中に、小朝のようにとまどいのような微妙な間を入れない。苛立ったまま最後まで突っ走る感じだ。サゲがサゲだけに、それでは後味が悪い気がした。志ん朝幇間噺を聴いてみよう。

志らく「たまや」(シネマ落語)
それほど鋭くない悪口だけのまくらが、短くてよかった。
噺の筋は、短いわりに複雑で多少メリハリに欠けた様な気もするが、談春との比較で言えば勢いがあった。生では数年前に観て以来だが、かなり上手くなった。さて。

談志「三軒長屋」
いつになく機嫌がいい。愚痴も嫌味も言わず「いい客だ」なんて言う。いよいよ余命短かし?ジョークを連発し、本筋に入り損ね、右往左往して「三軒長屋」をはじめたもののスタミナ切れてサゲまで行かず。