山本起也監督「ジム」

予想より、いい作品だった。
あしたのジョー」世代にとっては、
ボクシング観を変えるもの。
あらゆるスポーツに必要な本質的な「ガッツ」が
今の多くの人にとって獲得・生得「困難」なのか。

いや、獲得ではなく、回復なのかもしれない。


ジム生のひとりが読んだ本の一節
「人に誇れるような辛い体験もない・・・」
これは、私世代からは出てこない言葉だ。
「辛い体験」は人に「誇る」ものではない。


北澤会長のキャラがいい。
自己と闘うことをやさしく見守る。
あっけらかんと明るい。
「生まれもったもんだよ。しょうがないよなぁ。」

その後「ジム」の音楽を担当した4人によるジャズセッション。

切なさ辛さ、ダルさ。
描くように書くように鳴らす。